リサイクル一考

信じられないが、本当だPart52より
2 実に信じられるし本当なので、スレの趣旨に合わないかも知れないが、すくなくとも俺は驚いた…
なお、筆者は、以前ここに「パンジャンドラムの開発者」ネタをカキコした者である事を先に明言しておく。

戦時中、ドイツの航空機生産高が1944年に最高を記録した事は良く知られ、不思議がられている。
総力戦体勢への転換によると説く論者もいるが、筆者の推測する所、実際はもっと単純な理由の様だ。

ドイツ航空工業界にとって、原材料のアルミニウムの入手は、長年の懸念にして開戦後の頭痛の種だったが、1944年にはこの問題が完全に解決された。
アルミ資源に全く事欠かなくなったのだ。そりゃ航空機生産も増えるわな。ドイツの科学は世界一。
カイザー・ヴィルヘルム協会金属研究所の尽力により、本当にいくらでも精錬済みアルミニウムが手に入る様になった。

しかしその資源はどこから? 新しい鉱山でも発見したのか? 然り。

空を見ろ。

1944年、ドイツのアルミニウム供給の40%は、米英の戦略爆撃機を始めとする、撃墜された連合国航空機をリサイクルして得られたものだった。

…信じられるし、本当、だ、け、ど…

…そりゃ負けるわ、いくら飛行機作っても…

(出典:広島大学総合科学部編 「"戦争と科学"の諸相」 丸善株式会社 2006)